邦楽

あいみょんのマリーゴールドの歌詞やタイトルの意味考察

2018年にリリースされたあいみょんの「マリーゴールド」。

夏と恋をテーマにした爽やかながらもどこか切なさを感じる楽曲です。

今回はあいみょんの「マリーゴールド」の歌詞やタイトルの意味を考察してみました。

 

あいみょんの「マリーゴールド」とは

  • 発売日:2018年8月8日
  • 作詞・作曲:あいみょん 編曲: 立崎優介、田中ユウスケ

 

「マリーゴールド」は2018年8月8日にメジャー5thシングルとしてリリースされました。

アルバムとしては2019年にリリースされた2ndアルバム「瞬間的シックスセンス」に収録されています。

前年の夏にリリースされた「君はロックを聴かない」もそうでしたが、1年前に曲は完成していました。

 

となると「君はロックを聴かない」がリリースされた頃に制作されたということで、当時最高傑作だと思っていた「君はロックを聴かない」を超える曲を作らないといけないというプレッシャーがあったそうです。

そのプレッシャーに打ち勝って自分で満足できる出来に仕上がったのがこの「マリーゴールド」。

まさに「君はロックを聴かない」に続くようなエヴァーグリーンな楽曲で、世代を超えて長く愛されそうな夏曲です。

サウンドアレンジも「君はロックを聴かない」に近い感じで、懐かしの90’Sサウンドを彷彿とさせます。

アレンジャーも同じ方なので、同じような意図でこういうサウンドにしているんだと思います。

 

あいみょんは弾き語りだけでも成立してしまうシンガーソングライターなので、基本アレンジはベーシックな感じの曲が多いんですがこういう曲だと特にわかりやすくなってますね。

気になって調べてみたところ「愛を伝えたいだとか」、「満月の夜なら」あたりのエッジーなアレンジがされている楽曲にはこの2人のアレンジャーに加えて近藤隆史さんという方が参加してました。

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それはさておき、「マリーゴールド」は「君はロックを聴かない」以上にストレートで落ち着いた雰囲気があって、”大人っぽさ”も感じる曲になっています。

年齢的にはすっかり大人な私ですが、あいみょんの曲の中で「マリーゴールド」が一番好きだったりします。

 

「マリーゴールド」のセールスや評価

オリコンでは最高週間25位、Billboard Japan Hot 100では最高週間3位を記録しています。

それまで知る人ぞ知る的な存在だったあいみょんですが、3rdシングル「君はロックを聴かない」リリース以降徐々にその名前が知られるようになっていきました。

4thシングル「満月の夜なら」の3ヶ月後にリリースとなりましたが、オリコンの順位はこの時点での過去最高となっています。

5カ月後には紅白に出場することになりますが、2018年はあいみょんがブレイクした年と言えるかもしれません。

MVはリリースに先行して2018年7月17日にYouTubeにアップされ、2019年3月現在5000万回再生を突破しています。

YouTubeにアップされているあいみょんのMVの中では一番再生回数が多い曲で、広い層に愛されていることがわかります。

「マリーゴールド」全体のテーマ

夏と恋愛がテーマになっていますが、どこか切なく淡い雰囲気が漂った曲になっています。

あいみょんいわく「あの頃の恋を思い出してるふたりがいて、これからもずっとずっと一緒にいれたらいいねって言ってる話」とのこと。

別れの歌ではないのでそういう意味では切なくはないんですが、過去を振り返るというノスタルジーさとあいみょんの翳(かげ)りを感じる歌声がそう感じさせるのかもしれません。

 

「麦わら帽子をかぶってる女の子(君)の後ろ姿がマリーゴールドの花に似てる」という歌詞が最初にひらめいて、そこから「風と切なさ」を連想して物語が作られていきました。

夏や麦わら帽子といえば一般的には”ひまわり”を連想してしまいますが、”マリーゴールド”なところにセンスを感じます。

 

あいみょんは後で知ったそうですが、マリーゴールドには「嫉妬」「絶望」「悲しみ」「健康」「生命」「真心」など様々な花言葉があって、色によって花言葉が変わってきます。

歌詞を見るとネガティブな花言葉は当てはまらなそうなので、あえて当てはめるとしたら「真心」といった感じでしょうか。

ただ、花言葉と同じように聞く人によってそれぞれ捉えてくれれば良いと思っているそうです。

「死別した恋人」を想像する人もいるそうで、確かに解釈の仕方によってはそういう歌詞にも見えなくはありません。

「マリーゴールド」の歌詞の意味を考察

1コーラス目 Aメロ

風の強さがちょっと 心を揺さぶりすぎて

真面目に見つめた 君が恋しい

でんぐり返しの日々 可哀想なふりをして

だらけてみたけど 希望の光は

「風と切なさ」を連想して曲を膨らませたということでしたが、最初に”風”という言葉が登場しています。

“風が強くて心を揺さぶった”とはなんともアーティスティックなフレーズです。

恋人が過去を振り返るような歌詞ですが、恋が始まった頃を振り返っている感じです。

“心の揺さぶり”というのは恋をしたときの気持ちの高ぶりを表現しているような言葉でしょうか。

“見つめるだけで恋しい”という言葉にも恋が始まった頃の新鮮な気持ちが感じられます。

“でんぐり返し”というのは、始まったばかりの恋に一喜一憂したり、付き合ってからもたまには喧嘩をしてしまったり、または仕事や日常で起こるネガティブな出来事、そんな色々な意味が含まれているんじゃないでしょうか。

“かわいそうなふりをしてだらけてみた”は、そんな状況に打ちひしがれている姿だったり、それを相手に相談しているような姿を想像させます。

最後が”希望の光は”で終わっていますが、この言葉は後を引く感じでBメロへ続いていきます。

 

1コーラス目 Bメロ

目の前でずっと輝いている

幸せだ

非常に短いBメロで四小節しかありません。

長さとしてはかなりあっさり目ですが、ここで綴られている歌詞はとても印象的です。

“希望の光は(Bメロから)目の前でずっと輝いている 幸せだ”

「あの頃からずっと幸せだ」という意味で言葉としてはかなりストレートでまんまな感じですが、これを四小節だけのBメロにポンッと入れることでとても印象的なフレーズになっています。

 

1コーラス目 サビ

麦わらの帽子の君が 揺れたマリーゴールドに似てる

あれは空がまだ青い夏のこと 懐かしいと笑えたあの日の恋

「もう離れないで」と 泣きそうな目で見つめる君を

雲のような優しさでそっとぎゅっと

抱きしめて 抱きしめて 離さない

あの頃の夏の”麦わら帽子”を被った君の姿とその頃の恋心を思い返しています。

“青い夏”、”雲”という夏を連想させる言葉が登場しています。

優しさを雲に例えるってあまり聞いたことがありませんが、そういえば雲のあの雄大な姿は優しさもイメージさせるかもしれません。

あの頃から変わらない”抱きしめて抱きしめて離さない”という言葉に、君への深い深い愛情が感じられます。

花のように見える麦わら帽子を被った”君”は普通に考えると女性ですが、麦わら帽子は男性でも被りますし、女性にとっては男性と置き換えることもできますね。

歌詞の中に”僕”という言葉が出てこないので、リスナーの想像力がより掻き立てられる感じです。

 

2コーラス目 Aメロ

本当の気持ち全部 吐き出せるほど強くはない

でも不思議なくらいに 絶望は見えない

“吐き出せるほど強くない”というのはその”気持ち”というのがポジティブなものばかりではないからでしょう。

完璧な人間なんていないので”君”に対してあまり好きじゃない部分もあったりするでしょうし、仕事や日常で抱えている悩みもあるでしょう。

本当は全部言えた方がいいのかもしれませんが、「嫌われたらどうしよう」という気持ちでなかなか話しづらかったりします。

でもそんな気持ちを抱えて有り余るくらいに希望に溢れています。

この表現にも君への強い愛情が感じられますね。

そして、男性的な感情のようにも思えます。

2コーラス目のAメロは1コーラス目の半分の長さにすることで、曲が単調にならず変化を感じられるようになっています。

 

2コーラス目 Bメロ

目の奥にずっと写るシルエット

大好きさ

短めのBメロで歌われる歌詞はやはり印象的です。

大好きだという君のシルエットですが、”ずっと”という言葉があの頃から変わらない想いをイメージさせます。

それが何ヶ月なのか、何年なのかはそれぞれの想像次第ですが、この期間の長さによっても想いの強さが変わってくるかもしれません。

「聴く人それぞれで捉えてほしい」というあいみょんのはからいにも感じられます。

 

2コーラス目 サビ

柔らかな肌を寄せあい 少し冷たい空気を2人

かみしめて歩く今日という日に 何と名前をつけようかなんて話して

ああ アイラブユーの言葉じゃ 足りないからとキスして

雲がまだ2人の影を残すから

いつまでも いつまでも このまま

とてもロマンチックな言葉が散りばめられたパートです。

“冷たい空気”とありますが、このパートは振り返る過去ではなく、現在の様子でしょう。

“冷たい空気をかみしめて歩く今日に名前をつける”だなんてロマンチックすぎますね。

歩くことそのものはなんてことはないことですが、それすらも特別に思えるくらいに2人の愛情が深いということです。

これは男性的というよりは女性的な感覚な気もするので、君の方から言い出したのかもしれません。

“2人の影を残す雲”は、キスをした2人を模したような雲をイメージさせますね。

キスし終わってもまだそんな雲が後に残っているという表現に、この先も永遠に続いていくような2人の愛が表れています。

 

Cメロ

遥か遠い場所にいても 繋がっていたいなあ

2人の想いが 同じでありますように

Cメロはどちらかというとサビが終わってギターソロの後にくる場合が多いですが、この曲ではそのままサビに続きます。

現在の気持ちを歌ったサビをさらに強調するような形になっています。

3コーラス目のサビが再び過去を振り返る歌詞になるので、確かにここで続けた方がよかったのかもしれません。

“遥か遠い場所”というのがまた想像を掻き立てる言葉です。

こんな2人が遠く離れるなんてことはなさそうなので、余計に印象的に感じられます。

仕事の都合で遠距離になってしまう、どちらかが亡くなってしまう、など色々な想像ができます。

想像の話をしているような雰囲気もあるので、「実際に離れることはないけれど例え離れたとしても繋がっていたい」と思っているということなのかもしれません。

いずれにしても人間いつかは死んでしまうものなので、おじいちゃんおばあちゃんになっても、どちらかがいなくなったとしても、それでも繋がっていたいと永遠の愛情を感じさせます。

 

3コーラス目 サビ

麦わらの帽子の君が 揺れたマリーゴールドに似てる

あれは空がまだ青い夏のこと 懐かしいと笑えたあの日の恋

「もう離れないで」と 泣きそうな目で見つめる君を

雲のような優しさでそっとぎゅっと

抱きしめて離さない

ああ アイラブユーの言葉じゃ 足りないからとキスして

雲がまだ2人の影を残すから いつまでも いつまでも このまま

離さない

いつまでも いつまでも 離さない

1コーラス目と2コーラス目のサビの歌詞を合わせた形になっています。

過去を振り返り、現在の幸せを噛みしめるという曲をまとめるようなパートです。

同じ言葉が繰り返し綴られているのが、もうとにかく2人はずっと一緒なんだという強い愛情を感じさせます。

最後の変化をつけたコード進行も叙情的でとてもドラマチックです。

ミドルテンポで単調になりがちですが、こういう細かいアレンジで曲に変化を出していますね。

まとめ

曲を通して君への強い愛情が綴られていました。

現在の様子を綴るだけでなく、過去も振り返ることで長い間に渡って続く愛を表現しています。

インディーズ時代に「死ね~~」と歌っていた頃とはまた違ったあいみょんの世界観が堪能できます。

ある意味では成長とも進化とも言えそうですが、時間と共に完成度がどんどん高くなってきているなと感じさせられた素晴らしい楽曲です。

あいみょんのおすすめ曲を「あいみょんのおすすめ曲ランキングベスト10」にまとめているので、あいみょんファンの方はそちらも合わせてご覧になってください。